2025年12月3日水曜日

【読本】【マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術】

『マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術』 は、「『ただの動き(作業)』を、『価値ある働き(成果)』に変えるための入門書」です。

トヨタ式では以下のように区別します。
 ・動き: 探し物や移動など、付加価値を生まない行動(=ムダ)
 ・働き: 実際にモノを作ったり、サービスの価値を高めたりする行動

「忙しく動き回っているけれど、実は仕事(働き)が進んでいない」という状態を脱出し、**「ムダを省いて、本当に大切なことに時間を使おう」**と教えてくれる本です。


目の前の業務に追われていませんか?

こんにちは。 毎日、利用者様のケアや記録、申し送りなどに追われて、「もっと利用者様とゆっくり話したいのに時間が足りない」「いつもバタバタして疲れてしまう」と感じることはありませんか?

私たちの仕事は「人」が相手ですから、工場のようにはいかない…そう思われがちです。 しかし、**「忙しさを減らし、質の高いケアの時間を作る」**ためのヒントが、実は製造業の現場に隠されているとしたらどうでしょう?

今日は、なぜこの本が福祉スタッフの皆様におすすめなのか、その理由をご紹介します。


1. マンガだから、休憩時間でもサクッと読める

福祉の現場は体力的にも精神的にもハードです。難しいビジネス書を読む気力なんて残っていない日もありますよね。 この本はタイトル通り**「マンガ」**でストーリーが進むため、休憩室で少しリラックスしながら、あるいは夜寝る前の数分でも負担なく読み進められます。

「カイゼン」という言葉は難しそうですが、マンガの主人公と一緒に悩みを解決していくうちに、自然と頭に入ってくる構成になっています。

2. 「ムダ」をなくすのは、手抜きではありません

トヨタ式では徹底的に「ムダ」をなくします。福祉の現場でこれを言うと、「利用者様への対応を効率化(手抜き)するのか?」と誤解されがちです。

でも、この本が教えてくれるのは逆です。

  • 探し物をしている時間

  • 何度も同じことを書き写す手間

  • 動線の悪い物品配置で行ったり来たりする移動

これらを減らすことで、「本当に大切な、利用者様と向き合う時間」を生み出すのが本当のカイゼンです。

「動き」と「働き」は違う。

本に出てくるこの考え方は、私たちの現場でもハッとさせられます。ただ忙しく動き回っているだけになっていないか? それは利用者様のためになる「働き」になっているか? を見直すきっかけになります。

3. 「なぜ?」を繰り返して事故を防ぐ

福祉現場では、ヒヤリハットや事故が起きた際、どうしても「誰がやったの?(個人の責任)」になりがちです。 しかしトヨタ式では、**「なぜ起きたのか?(仕組みの問題)」**を5回繰り返して真因を探ります。

  • なぜ薬を渡し間違えそうになったのか?

  • → 確認不足だったから(これでは個人の責任)

  • なぜ確認しにくかったのか?

  • → 似た名前の薬が隣に置いてあったから(仕組みの問題!)

このように考える癖がつくと、スタッフ同士で責め合うのではなく、「どうすれば間違えない仕組みになるか」を前向きに話し合えるチームになります。


明日からできる「小さなカイゼン」

この本を読むと、こんなことから始めたくなります。

  • 「モノの定位置化」:体温計や爪切りを探す時間をゼロにする。

  • 「見える化」:申し送り事項をホワイトボードで見やすくし、伝達ミスを防ぐ。

  • 「標準化」:人によって違うケアの手順を統一し、新人の不安を減らす。

最後に

「トヨタ式」と聞くと堅苦しいですが、要は**「みんなが楽に、ミスなく、いい仕事をするための知恵」**です。

マンガで気軽に読めるこの一冊、事務所の本棚に置いておきますので、ぜひ手に取ってみてください。 日々の業務が少しでもスムーズになり、皆様の心に「ゆとり」が生まれるヒントになれば嬉しいです。

2025年12月2日火曜日

【動画視聴】【ドクターメイト介護医療TV (DoctorMateTV) 】

 


ドクターメイト介護医療TV (DoctorMateTV) は

介護施設の現場スタッフや施設長向けに、医師が医療知識やケアのポイントをわかりやすく解説するYouTubeチャンネルです。



 教科書的な知識だけでなく、「現場でどう動くか」「どう観察すれば医師に伝わるか」という実践スキルを養うのに最適なチャンネルです。日々のケアの質向上や、スタッフの不安解消のために、ぜひチャンネル登録をしてチェックしてみてください。


 運営元のドクターメイト株式会社は、介護施設からの医療相談を年間数万件受けており、その実際の相談データを元にした「現場ですぐに役立つ」実践的な内容が特徴です。内科医、精神科医、皮膚科医など各分野の専門医が登場し、医学書のような難しい言葉ではなく、介護現場の視点に立った言葉で解説してくれます。

このチャンネルのおすすめポイント:

  • 医師による直接解説:正確で専門的な知識を、噛み砕いて学べます。

  • 短時間で完結:多くの動画が5分前後で構成されており、休憩時間や研修の導入として見やすい長さです。

  • 「急変時」に強い:いざという時に慌てないための具体的なアクションプランが豊富です。


福祉スタッフにおすすめの動画2選

現場での不安が大きい「急変時の対応」について、特にわかりやすい2本をピックアップしました。

1. いざという時、まず何をする? 動画タイトル:【急変時の対応の流れ】高齢者介護と急変時対応#3 URL: https://www.youtube.com/watch?v=M7lC6ZLIIYc

【動画の要約・見どころ】 利用者の様子が急変した際、介護スタッフが取るべき「一次救命処置(BLS)」の基本フローを解説しています。

  • 安全確保が最優先:まずは自分と周囲の安全を確認すること。

  • 一人で頑張らない:すぐに人を呼ぶ、ナースコールや救急通報を行うことの重要性。

  • 具体的な役割分担:誰がAEDを取りに行くか、誰が心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行うかなど、チームでの動き方がイメージできます。 新人スタッフ研修の教材としても非常に優秀な動画です。

2. 「息が苦しい」と言われたらどう見る? 動画タイトル:【呼吸困難とは?観察と対応のポイント】高齢者介護と急変時対応#2 URL: https://www.youtube.com/watch?v=qZOcsSzht34

【動画の要約・見どころ】 利用者さんの「息苦しい」という訴えを、どう観察して医療職に伝えるべきかを解説しています。

  • 「いつもと違う」が鍵:難しい医学用語(異常呼吸のパターンなど)を覚えるよりも、「普段と様子が違う」ことに気づく感性が大切だと説いています。

  • 具体的な観察ポイント:SpO2(酸素飽和度)の測定だけでなく、顔色(チアノーゼ)、呼吸の回数、冷や汗など、見るべきポイントが整理されています。

  • 介護職ができるケア:背中をさする、排痰(はいったん)を促すための姿勢調整(ポジショニング)など、救急車が来るまで、あるいは看護師を待つ間にできる具体的なアクションが学べます。

【読本】【マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術】

『マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術』  は、「『ただの動き(作業)』を、『価値ある働き(成果)』に変えるための入門書」です。 トヨタ式では以下のように区別します。  ・動き: 探し物や移動など、付加価値を生まない行動(=ムダ)  ・働き: 実際にモノを作ったり、サービスの価...