目の前の業務に追われていませんか?
こんにちは。 毎日、利用者様のケアや記録、申し送りなどに追われて、「もっと利用者様とゆっくり話したいのに時間が足りない」「いつもバタバタして疲れてしまう」と感じることはありませんか?
私たちの仕事は「人」が相手ですから、工場のようにはいかない…そう思われがちです。 しかし、**「忙しさを減らし、質の高いケアの時間を作る」**ためのヒントが、実は製造業の現場に隠されているとしたらどうでしょう?
今日は、なぜこの本が福祉スタッフの皆様におすすめなのか、その理由をご紹介します。
1. マンガだから、休憩時間でもサクッと読める
福祉の現場は体力的にも精神的にもハードです。難しいビジネス書を読む気力なんて残っていない日もありますよね。 この本はタイトル通り**「マンガ」**でストーリーが進むため、休憩室で少しリラックスしながら、あるいは夜寝る前の数分でも負担なく読み進められます。
「カイゼン」という言葉は難しそうですが、マンガの主人公と一緒に悩みを解決していくうちに、自然と頭に入ってくる構成になっています。
2. 「ムダ」をなくすのは、手抜きではありません
トヨタ式では徹底的に「ムダ」をなくします。福祉の現場でこれを言うと、「利用者様への対応を効率化(手抜き)するのか?」と誤解されがちです。
でも、この本が教えてくれるのは逆です。
探し物をしている時間
何度も同じことを書き写す手間
動線の悪い物品配置で行ったり来たりする移動
これらを減らすことで、「本当に大切な、利用者様と向き合う時間」を生み出すのが本当のカイゼンです。
「動き」と「働き」は違う。
本に出てくるこの考え方は、私たちの現場でもハッとさせられます。ただ忙しく動き回っているだけになっていないか? それは利用者様のためになる「働き」になっているか? を見直すきっかけになります。
3. 「なぜ?」を繰り返して事故を防ぐ
福祉現場では、ヒヤリハットや事故が起きた際、どうしても「誰がやったの?(個人の責任)」になりがちです。 しかしトヨタ式では、**「なぜ起きたのか?(仕組みの問題)」**を5回繰り返して真因を探ります。
なぜ薬を渡し間違えそうになったのか?
→ 確認不足だったから(これでは個人の責任)
→ なぜ確認しにくかったのか?
→ 似た名前の薬が隣に置いてあったから(仕組みの問題!)
このように考える癖がつくと、スタッフ同士で責め合うのではなく、「どうすれば間違えない仕組みになるか」を前向きに話し合えるチームになります。
明日からできる「小さなカイゼン」
この本を読むと、こんなことから始めたくなります。
「モノの定位置化」:体温計や爪切りを探す時間をゼロにする。
「見える化」:申し送り事項をホワイトボードで見やすくし、伝達ミスを防ぐ。
「標準化」:人によって違うケアの手順を統一し、新人の不安を減らす。
最後に
「トヨタ式」と聞くと堅苦しいですが、要は**「みんなが楽に、ミスなく、いい仕事をするための知恵」**です。
マンガで気軽に読めるこの一冊、事務所の本棚に置いておきますので、ぜひ手に取ってみてください。 日々の業務が少しでもスムーズになり、皆様の心に「ゆとり」が生まれるヒントになれば嬉しいです。

