2025年12月3日水曜日

【読本】【マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術】

『マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術』 は、「『ただの動き(作業)』を、『価値ある働き(成果)』に変えるための入門書」です。

トヨタ式では以下のように区別します。
 ・動き: 探し物や移動など、付加価値を生まない行動(=ムダ)
 ・働き: 実際にモノを作ったり、サービスの価値を高めたりする行動

「忙しく動き回っているけれど、実は仕事(働き)が進んでいない」という状態を脱出し、**「ムダを省いて、本当に大切なことに時間を使おう」**と教えてくれる本です。


目の前の業務に追われていませんか?

こんにちは。 毎日、利用者様のケアや記録、申し送りなどに追われて、「もっと利用者様とゆっくり話したいのに時間が足りない」「いつもバタバタして疲れてしまう」と感じることはありませんか?

私たちの仕事は「人」が相手ですから、工場のようにはいかない…そう思われがちです。 しかし、**「忙しさを減らし、質の高いケアの時間を作る」**ためのヒントが、実は製造業の現場に隠されているとしたらどうでしょう?

今日は、なぜこの本が福祉スタッフの皆様におすすめなのか、その理由をご紹介します。


1. マンガだから、休憩時間でもサクッと読める

福祉の現場は体力的にも精神的にもハードです。難しいビジネス書を読む気力なんて残っていない日もありますよね。 この本はタイトル通り**「マンガ」**でストーリーが進むため、休憩室で少しリラックスしながら、あるいは夜寝る前の数分でも負担なく読み進められます。

「カイゼン」という言葉は難しそうですが、マンガの主人公と一緒に悩みを解決していくうちに、自然と頭に入ってくる構成になっています。

2. 「ムダ」をなくすのは、手抜きではありません

トヨタ式では徹底的に「ムダ」をなくします。福祉の現場でこれを言うと、「利用者様への対応を効率化(手抜き)するのか?」と誤解されがちです。

でも、この本が教えてくれるのは逆です。

  • 探し物をしている時間

  • 何度も同じことを書き写す手間

  • 動線の悪い物品配置で行ったり来たりする移動

これらを減らすことで、「本当に大切な、利用者様と向き合う時間」を生み出すのが本当のカイゼンです。

「動き」と「働き」は違う。

本に出てくるこの考え方は、私たちの現場でもハッとさせられます。ただ忙しく動き回っているだけになっていないか? それは利用者様のためになる「働き」になっているか? を見直すきっかけになります。

3. 「なぜ?」を繰り返して事故を防ぐ

福祉現場では、ヒヤリハットや事故が起きた際、どうしても「誰がやったの?(個人の責任)」になりがちです。 しかしトヨタ式では、**「なぜ起きたのか?(仕組みの問題)」**を5回繰り返して真因を探ります。

  • なぜ薬を渡し間違えそうになったのか?

  • → 確認不足だったから(これでは個人の責任)

  • なぜ確認しにくかったのか?

  • → 似た名前の薬が隣に置いてあったから(仕組みの問題!)

このように考える癖がつくと、スタッフ同士で責め合うのではなく、「どうすれば間違えない仕組みになるか」を前向きに話し合えるチームになります。


明日からできる「小さなカイゼン」

この本を読むと、こんなことから始めたくなります。

  • 「モノの定位置化」:体温計や爪切りを探す時間をゼロにする。

  • 「見える化」:申し送り事項をホワイトボードで見やすくし、伝達ミスを防ぐ。

  • 「標準化」:人によって違うケアの手順を統一し、新人の不安を減らす。

最後に

「トヨタ式」と聞くと堅苦しいですが、要は**「みんなが楽に、ミスなく、いい仕事をするための知恵」**です。

マンガで気軽に読めるこの一冊、事務所の本棚に置いておきますので、ぜひ手に取ってみてください。 日々の業務が少しでもスムーズになり、皆様の心に「ゆとり」が生まれるヒントになれば嬉しいです。

2025年12月2日火曜日

【動画視聴】【ドクターメイト介護医療TV (DoctorMateTV) 】

 


ドクターメイト介護医療TV (DoctorMateTV) は

介護施設の現場スタッフや施設長向けに、医師が医療知識やケアのポイントをわかりやすく解説するYouTubeチャンネルです。



 教科書的な知識だけでなく、「現場でどう動くか」「どう観察すれば医師に伝わるか」という実践スキルを養うのに最適なチャンネルです。日々のケアの質向上や、スタッフの不安解消のために、ぜひチャンネル登録をしてチェックしてみてください。


 運営元のドクターメイト株式会社は、介護施設からの医療相談を年間数万件受けており、その実際の相談データを元にした「現場ですぐに役立つ」実践的な内容が特徴です。内科医、精神科医、皮膚科医など各分野の専門医が登場し、医学書のような難しい言葉ではなく、介護現場の視点に立った言葉で解説してくれます。

このチャンネルのおすすめポイント:

  • 医師による直接解説:正確で専門的な知識を、噛み砕いて学べます。

  • 短時間で完結:多くの動画が5分前後で構成されており、休憩時間や研修の導入として見やすい長さです。

  • 「急変時」に強い:いざという時に慌てないための具体的なアクションプランが豊富です。


福祉スタッフにおすすめの動画2選

現場での不安が大きい「急変時の対応」について、特にわかりやすい2本をピックアップしました。

1. いざという時、まず何をする? 動画タイトル:【急変時の対応の流れ】高齢者介護と急変時対応#3 URL: https://www.youtube.com/watch?v=M7lC6ZLIIYc

【動画の要約・見どころ】 利用者の様子が急変した際、介護スタッフが取るべき「一次救命処置(BLS)」の基本フローを解説しています。

  • 安全確保が最優先:まずは自分と周囲の安全を確認すること。

  • 一人で頑張らない:すぐに人を呼ぶ、ナースコールや救急通報を行うことの重要性。

  • 具体的な役割分担:誰がAEDを取りに行くか、誰が心臓マッサージ(胸骨圧迫)を行うかなど、チームでの動き方がイメージできます。 新人スタッフ研修の教材としても非常に優秀な動画です。

2. 「息が苦しい」と言われたらどう見る? 動画タイトル:【呼吸困難とは?観察と対応のポイント】高齢者介護と急変時対応#2 URL: https://www.youtube.com/watch?v=qZOcsSzht34

【動画の要約・見どころ】 利用者さんの「息苦しい」という訴えを、どう観察して医療職に伝えるべきかを解説しています。

  • 「いつもと違う」が鍵:難しい医学用語(異常呼吸のパターンなど)を覚えるよりも、「普段と様子が違う」ことに気づく感性が大切だと説いています。

  • 具体的な観察ポイント:SpO2(酸素飽和度)の測定だけでなく、顔色(チアノーゼ)、呼吸の回数、冷や汗など、見るべきポイントが整理されています。

  • 介護職ができるケア:背中をさする、排痰(はいったん)を促すための姿勢調整(ポジショニング)など、救急車が来るまで、あるいは看護師を待つ間にできる具体的なアクションが学べます。

2025年11月28日金曜日

【読本】【理科系の作文技術 】

 【記録が変わる】名著『理科系の作文技術』に学ぶ、伝わる介護記録の書き方



毎日の記録作成、お疲れ様です。 「記録を書くのに時間がかかる」「何をどう書けばいいか迷う」「後で読み返しても状況がわからない」……そんな悩みはありませんか?

今日は、文章術のベストセラー『理科系の作文技術』から、私たち福祉のプロフェッショナルが今すぐ使える「記録の鉄則」をご紹介します。

この本が目指しているのは、「読み手に、書き手と同じ意味内容を伝えること」。つまり、誤解を生まない文章術です。



鉄則1: 「事実」と「意見」を厳密に分ける

この本で最も強調されているのが**「事実(Fact)」と「意見(Opinion)」の区別**です。介護現場で「記録がわかりにくい」原因の多くは、ここが混ざっていることにあります。

  • 事実(Fact): 誰が見ても変わらない客観的なこと(数値、発言そのもの、行動)。

  • 意見(Opinion): 書いた人の推測、判断、感想。

【NG例:混ざっている文章】

Aさんは今日、なんだか機嫌が悪そうで、昼食もあまり進まなかった。

これだと、「機嫌が悪い」がスタッフの主観なのか本当なのか、どれくらい食べていないのかが分かりません。

【OK例:分けている文章】

(事実) Aさんは入浴の声かけに対し「うるさい、行かない」と大声で返答されました。昼食の摂取量は3割(主食1割、副食5割)でした。 (意見) 普段と様子が異なり、体調不良や痛みの可能性があります。夕方の検温をお願いします。

このように「事実」を先に書き、その後に「意見(判断)」を書くことで、次のスタッフが正しい判断をできるようになります。

鉄則2: 一文は短く、主語を明確に

文学的な表現は、記録には不要です。一文を長く繋げると、主語と述語の関係がねじれてしまい、誤読の原因になります。

  • ポイント: 「~が、~ので、~して、~しました」と繋げず、一度「。」で切る。

  • ポイント: 「誰が」したことなのか、主語を省略しすぎない(特に利用者様とスタッフ、どちらの行動か分かるように)。

鉄則3: 逆ピラミッド型で書く(結論が先)

忙しい業務の中で読む記録は、最初の一行で「何が起きたか」が分かる必要があります。 起承転結ではなく、**「結論(一番重要なこと)→理由・経過」**の順序で書きましょう。

  • 悪い例: 朝、Aさんが食堂に来られて、お茶を飲んでいる時に手が震えていて、コップを落として割れてしまい、怪我はありませんでしたが……(最後まで読まないと結果が分からない)

  • 良い例: 食堂でAさんがコップを破損しましたが、お怪我はありません。お茶を飲まれる際、手指の震えが見られたためコップを取り落とされました。

まとめ: 記録は「手紙」であり「証拠」です

この本には**「読者のことを考えて書く」**という基本精神があります。

福祉における「読者」とは、引き継ぎを受ける同僚であり、主治医であり、時にはご家族や行政の担当者です。 かっこいい文章を書く必要はありません。「事実」を積み上げ、「相手が判断しやすい情報」を提供すること。それが、プロの仕事です。

まずは**「事実と意見を分ける」**。今日からこれだけ意識してみませんか?

【読本】【働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える 】

ブログ記事タイトル案

【おすすめ書籍】忙しい毎日だからこそ立ち止まる。「働き方の哲学」で介護のプロとしての視点を磨こう


日々の業務、本当にお疲れ様です。 現場に入っていると、目の前のケアや記録、連携に追われ、「あっという間に1日が終わった」と感じることも多いのではないでしょうか。

一生懸命だからこそ、ふと「自分はこのままでいいのかな?」「もっと良いケアをするにはどうしたらいいんだろう」と迷う瞬間があるかもしれません。

今日は、そんな時に頭の中をスッキリ整理してくれるおすすめの一冊、『働き方の哲学 360度の視点で仕事を考える』(村山昇 著)を、私たち福祉の仕事に照らし合わせてご紹介します。

この本が教えてくれる「3つの視点」

この本は、仕事にまつわるキーワードを「図」にして解説しているのが特徴です。その中から、特に私たち福祉スタッフにとって大切な3つの視点をピックアップしました。

1. 「虫の目」と「鳥の目」を持つ

  • 虫の目(現場の視点): 利用者様の表情の変化、皮膚の状態、足元の危険など、細部を見る目。

  • 鳥の目(全体・長期の視点): その方の人生、ご家族の思い、1年後の目標、チーム全体の動きなど、高いところから全体を見る目。

日々の業務ではつい「虫の目」ばかりになりがちですが、時々「鳥の目」でその方の人生全体を見渡すことで、かける言葉やケアの優先順位が変わってくるかもしれません。

2. Will・Can・Must(やりたい・できる・やるべき)

仕事のモチベーションは、この3つの重なりで決まると言われています。

  • Will(やりたいこと): 利用者様を笑顔にしたい、こんなケアを実現したい。

  • Can(できること): 介護技術、コミュニケーション能力、資格。

  • Must(やるべきこと): 安全確保、法令遵守、記録、組織のルール。

新人の頃は「Must(やらなきゃいけないこと)」で精一杯かもしれません。でも、研修を受けて「Can(できること)」を増やし、利用者様への想い「Will」を大切にすることで、この3つの重なり(=働きがい)はどんどん大きくなっていきます。

3. 感情労働とプロフェッショナリズム

福祉の仕事は、自分の感情をコントロールして相手に接する「感情労働」の側面があります。 この本では、「感情」だけに頼らず、「技術(スキル)」と「考え方(マインド)」のバランスを取ることの重要性が説かれています。

「優しさ」だけで頑張ると、心が疲れてしまうことがあります。「知識」や「技術」という裏付けがあって初めて、継続的でプロフェッショナルな「優しさ」を提供できるのです。

最後に:あなたの仕事は「地図」に残らないけれど、「心」に残る

この本には、仕事を考えるための72の視点が紹介されています。

私たちの仕事は、建物を作るように地図に残る仕事ではありません。 しかし、利用者様やご家族の「心」と「記憶」に深く残る、代わりのきかない仕事です。

「ちょっと最近、視界が狭くなっているかも」と感じたら、ぜひこの本を手に取ってみてください。きっと、明日のケアに向かう視界がクリアになるはずですよ。

2025年11月6日木曜日

【動画視聴】【だれでも簡単にできる嚥下評価 + 知ってるようで知らない食事介助の技術】

 

【研修案内】動画視聴&レポート研修「安全な食事介助のための嚥下評価と介助技術」






今回は、日々の業務で非常に重要な**「食事介助」**をテーマに、動画を視聴してレポートを提出する形式で学んでいただきます。

場所や時間を選ばずに、ご自身のペースで学べる研修です。


■ 研修の目的と進め方

【目的】 食事介助は、日々の繰り返しの中で「いつもの作業」になりがちです。今回の研修では、改めて食事介助の**「根拠」「技術」**を学び、事故を未然に防ぎ、利用者様の「食べる楽しみ」を支える専門的なケアを実践できることを目的とします。

【研修の進め方】

  1. 動画の視聴: 指定された2本の動画を視聴します。

  2. だれでも簡単にできる嚥下評価 + 知ってるようで知らない食事介助の技術 (再生リストへのリンク)

  3. レポートの作成: 動画で学んだ内容と、ご自身の普段のケアを振り返りをまとめます。

  4. 提出: 作成したレポートを期日までに提出して、研修完了となります。


■ 視聴する動画の内容について

今回の研修で視聴していただくのは、食事介助の「安全確認」と「実践技術」に関する2本の動画です。

動画①:『だれでも簡単にできる嚥下評価』

安全な食事介助は、**「食べる前の評価(アセスメント)」**から始まります。この動画では、利用者様の「飲み込む力(嚥下機能)」に問題がないか、誰でも簡単にチェックできる方法を学びます。

  • なぜ評価が必要なのか? →その日の体調による誤嚥リスクを事前に察知するため。

  • どんな評価方法を学ぶのか? →反復唾液嚥下テスト(RSST)や改訂水飲みテストなど、すぐに実践できる具体的な評価方法。

まず、この**「リスクを見極める力」**を身につけます。

動画②:『知ってるようで知らない食事介助の技術』

次に、前半の評価に基づいた**「安全で快適な食事介助の技術」**を学びます。「いつもやっているから大丈夫」という思い込みを見直し、より質の高いケアを目指します。

  • 正しい「姿勢」とは? →誤嚥しにくい、顎を引いた安全な姿勢の作り方。

  • 介助者のベストな「位置」は? →利用者様に圧迫感を与えず、安全を確保できる位置取り。

  • スプーンの「使い方」一つで変わる →一口の量、スプーンを運ぶ角度や引き抜き方など、プロの技術。

  • 最も重要な「待つ」という技術 →喉仏の動きで飲み込みを確認し、利用者様のペースに合わせる重要性。


■ レポートについて

動画を視聴した後、以下の視点でレポートを作成・提出してください。(書式は自由です)

  • 【学び】 動画全体を通して、最も重要だと感じたこと、新たな発見は何でしたか?

  • 【振り返り】 ご自身の普段の食事介助を振り返り、今後すぐにでも改善・実践したいと感じたことは何ですか?

  • 【実践】 学んだことを実践することで、利用者様や自分自身にどのような良い変化があると思いますか?

【提出期限】 〇〇年〇月〇日(〇)まで

ご自身のケアを客観的に見つめ直し、言語化することは、専門職としての成長に繋がります。皆さんの積極的な参加をお待ちしています。

【動画視聴】【やさしい日本語 【まなぶんと、学び続ける仲間たちへ】】

 

【研修案内】相手に配慮した「やさしい日本語」で、もっと伝わるコミュニケーションを。

やさしい日本語 【まなぶんと、学び続ける仲間たちへ】(再生リストへ パート1&2へ)





## 「やさしい日本語」とは?

「やさしい日本語」とは、難しい言葉を避け、文の構造をシンプルにするなど、相手に配慮して分かりやすく調整した日本語のことです。

元々は阪神・淡路大震災の際に、外国人住民に災害情報を迅速に伝えるために生まれました。しかし今では、その分かりやすさから、高齢の方や、知的障害・発達障害のある方など、様々な人とのコミュニケーションを円滑にするための有効なツールとして福祉や教育の現場で注目されています。


## この動画で学べること

この動画(PART1 & PART2)では、「やさしい日本語」を使うための具体的なコツを、実践的に学ぶことができます。

<PART1> なぜ必要?基本の考え方

  • 誰のために使うのか?: 外国籍の方だけでなく、私たちが日常的に関わる多くの利用者様にとって、なぜ「やさしい日本語」が助けになるのかを理解します。

  • 「簡単」と「やさしい」の違い: ただ単語を簡単にするだけでなく、相手を思いやる気持ちが「やさしさ」の基本であることを学びます。

<PART2> 今すぐ使える!具体的なテクニック

動画では、いますぐ実践できるテクニックが紹介されています。

  1. 文を短く切る(一文一義) 「〜ですが、〜なので、〜してください」と長く話すのではなく、「~。だから~。~てください。」のように、一つひとつ文を区切って話します。

  2. 尊敬語・謙譲語を避ける 「召し上がる」→「食べる」、「おっしゃる」→「言う」など、よりシンプルな言葉を選びます。

  3. 漢語よりも和語を選ぶ 「開始する」→「始める」、「歩行する」→「歩く」など、音で聞いても分かりやすい言葉を使います。

  4. 擬音語・擬態語は具体的に 「サッと取って」→「すぐに取って」、「ガタガタします」→「揺れます」のように、意味が伝わりやすい言葉に変換します。


## 「やさしい日本語」で伝わる喜びと安心を。

「やさしい日本語」は、特別なスキルではありません。相手の立場に立って、少しだけ言葉選びや話し方を工夫する**「思いやりの技術」**です。

この技術を身につけることで、利用者様は「自分のことを分かってくれる」と安心し、私たちは「伝えたいことがしっかり伝わる」という自信を持つことができます。

短時間でコミュニケーションの質を上げるヒントが満載です。

【動画視聴】【もうブ厚い教科書は必要ナシ!「障害特性」をこの45分で完全理解!!】

 

【動画の紹介】45分でスッキリわかる!動画で学ぶ「障害特性」の全体像


もうブ厚い教科書は必要ナシ!「障害特性」をこの45分で完全理解!!



この動画では、障害が**「なぜそう見えるのか?」**という背景の部分を、非常に分かりやすく解説してくれています。大きく分けて以下の3つのカテゴリーについて、それぞれの特性や、私たちが関わる上でのヒントを学びます。

  1. 身体障害 私たちが日常的に関わる身体的な不自由さについて、その方が何に困っているのかを改めて理解します。

  2. 知的障害・精神障害 知的障害や、統合失調症、気分障害(うつ病など)といった精神障害の基本的な特性を学びます。ご本人が感じている世界や困難さを知ることで、私たちの関わり方も変わってきます。

  3. 発達障害 ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如・多動症)、LD(学習障害)など、近年理解が進んできた発達障害について、その認知の特性(情報の受け取り方や処理の仕方の違い)を学びます。なぜ、そのように行動するのか、その理由が見えてきます。


## なぜ今、改めて学ぶのか?

この動画で学べるのは、単に障害の名前や症状を覚えることではありません。

  • 利用者さんへの理解が深まる:「なぜ、この方はこうするんだろう?」という疑問が、「なるほど、こういう特性があるからなんだ」という理解に変わります。

  • 支援の引き出しが増える:特性の背景が分かれば、一人ひとりに合ったより良い支援の方法を考えられるようになります。

  • チームケアが円滑になる:スタッフ間で共通の理解を持つことで、支援の方向性が統一され、より質の高いチームケアが実現できます。

専門用語を並べた難しい内容ではなく、現場で活かせる「生きた知識」を、この動画で一緒にインプットしましょう。短時間で集中して学べる良い機会ですので、ぜひご活用ください。

【動画視聴】【ボディメカニクスの8原則+ベッド介助の技術】

  

【研修案内】基本から学ぶ!「ボディメカニクス」と「ベッド介助」で日々のケアが変わる

 私たちは、一日に何度もベッド上での介助(体位交換、起き上がり、移動など)を行います。これはケアの基本ですが、やり方によっては腰への負担が大きく、悩んでいる方も少なくないのではないでしょうか。

今回の動画では、全ての介助技術の土台となる①ボディメカニクスの8原則と、その具体的な実践編である②ベッド介助の技術をセットで学びます。

この2つをマスターすれば、自分自身の体を守りながら、利用者様にも安心していただける、質の高いケアが実践できるようになります!


テーマ①:『ボディメカニクスの8原則』〜全ての介助技術の「土台」〜

これは、物理の法則(てこの原理など)を利用して、最小限の力で、最も安全・効率的に介助を行うための基本技術です。

【なぜ重要なのか?】

  • 腰痛予防: 無理な力や姿勢が減り、介助者の身体的負担を劇的に軽減します。

  • 利用者様の安心: スムーズで安定した介助は、利用者様の苦痛や不安を取り除きます。

  • ケアの質向上: 互いに負担が少ないため、心に寄り添う余裕が生まれます。

この土台となる8つの原則(「足を広げる」「腰を落とす」「体を近づける」など)を確認していきます。


テーマ②:『ベッド介助』〜ボディメカニクスを実践で活かす!〜

次に、学んだボディメカニクスを最も活用する場面の一つ、**「ベッド介助」**の実践編です。体位交換やベッド上での上方・水平移動など、頻度の高い介助を確認します。

【研修で学ぶ安全な介助のポイント(例:体位交換)】

  • ✕ やってはいけない介助: 腕の力だけで引っ張る、自分の体をひねって動かす →腰を痛める典型的な原因です。

  • ◎ ボディメカニクスを使った介助:

    1. 準備: 利用者様に声をかけ、体を小さくまとめてもらう(腕を組む、膝を立てるなど)。

    2. 姿勢: 介助者はベッドに体を近づけ、足を広げて腰を落とす。

    3. 実践: 利用者様の肩と腰に手を置き、「てこの原理」と自分の「体重移動」を使って、軽い力でゆっくりと体勢を変える。

このように、ボディメカニクスの原則を使うだけで、驚くほど少ない力で安全に介助できることを体感していただきます。「知っている」知識を、確実に「できる」技術へと変えていきましょう。


まとめ:理論と実践で、介助の自信をつけよう!

日々の業務ですぐに役立つ実践的な内容です。介助の「土台」となる理論と、具体的な「実践技術」を同時に学ぶことで、皆さんのケアはさらに安全で質の高いものになるはずです。

【動画視聴】【ボディメカニクスの8原則+ベッドから車椅子への全介助移乗】

 

【研修案内】腰痛ゼロへ!「ボディメカニクス」と「移乗介助」の技術をアップデートしよう

ボディメカニクスの8原則を知って効率的に介助を行う|みんジョブ



移乗介助|みんなの介護求人ちゃんねる (再生リストへのリンク)

介助業務の中でも、特に体への負担が大きいと感じるのはどんな時でしょうか?多くの方が**「移乗介助」**を挙げるかもしれません。

そこで今回は①ボディメカニクスの8原則と、その応用編である②移乗移乗について、その重要性と学べるポイントをご紹介します。 この2つをマスターすれば、明日からの介助がもっと安全で、もっと楽になるはずです!


テーマ①:『ボディメカニクスの8原則』〜なぜ、これを知ると介助が楽になるのか?〜

まず、全ての介助技術の土台となるのが**「ボディメカニクス」**です。 これは、物理学の原理(てこの原理など)を応用し、最小限の力で、最も効率的かつ安全に介助を行うための技術です。

【ポイント】

  • 介助者の腰痛予防に直結します。

  • 安定した介助は、利用者様の安心感につながります。

  • 無理・無駄のない動きは、ケア全体の質を向上させます。

この基本原則(足を広げる、腰を落とす、体を近づける等)を一つひとつ確認し、「なぜ楽になるのか」を理論と実践で学びます。自分と相手の体を守るための、まさに”土台”となる知識です。


テーマ②:『移乗介助』〜8原則を実践で活かす!〜

ボディメカニクスの原則をフル活用する実践編として**「ベッドから車椅子への移乗介助」**を取り上げます。

利用者様の体を持ち上げるのではなく、体重移動をスムーズに促すのが安全な移乗のコツです。

【研修で学ぶ安全な移乗のステップ(概要)】

  1. 準備と声かけ

    • 車椅子の位置、ブレーキ、フットレストの状態を確認。

    • 利用者様にこれから何をするか伝え、安心してもらう。

  2. 端座位(ベッドに座る)

    • **「てこの原理」**を使い、軽い力で利用者様に起き上がっていただく。

    • 体を小さくまとめてもらうのがポイント。

  3. 移乗

    • 介助者は足を広げ、腰を落とし、利用者様と体を密着させる。

    • 利用者様の前かがみを促し、お尻が浮いたタイミングで**「持ち上げず」に水平にスライド**させる。

    • 介助者の足先は車椅子の方向へ。体をひねらないことが腰痛予防の鍵。

  4. 姿勢を整える

    • 深く座れているか、体がねじれていないかを確認し、安楽な姿勢に整える。

これらの流れを、ボディメカニクスの原則と結びつけながら、「知っている」知識を、「できる」技術へと変えていきましょう。

【読本】【人は聞き方が9割】

 

【スキルアップ】『人は聞き方が9割』に学ぶ、利用者様との信頼を深めるコミュニケーション術


皆さん、日々の業務お疲れ様です。 私たちは毎日、利用者様やそのご家族と密接に関わります。その中で、「もっと気持ちを汲み取れたら」「もっと心を開いてもらえたら」と感じる瞬間はありませんか?

今回は、そんなコミュニケーションのヒントが満載のベストセラー書籍**『人は聞き方が9割』(永松茂久 著)**を、私たちの仕事に活かせる形でご紹介します。

なぜ「話す」より「聞く」が大切なのか?

この本の結論は非常にシンプルです。それは**「人は自分のことを分かってくれる人を好きになる」ということ。そして、相手に「この人は分かってくれる」と感じてもらう最強のスキルが「聞く力」**だということです。

私たちはつい、「何か良いことを言わなければ」「的確なアドバイスをしなければ」と考えがちです。しかし、特に心に不安や寂しさを抱える方が多い私たちの現場では、正論やアドバイスよりも、ただ**「黙って最後まで、真剣に話を聞いてくれる」**存在が、何よりの安心と信頼につながります。

福祉の現場で今日から使える「聞き方」3つのポイント

この本で紹介されている多くのテクニックの中から、特に私たちが日々の業務で意識したい3つのポイントを抜き出しました。

ポイント1:否定しない。とにかく「最後まで」聞く

利用者様の話が、たとえ事実と違っていたり、同じことの繰り返しだったりしても、まずは**「そうなんですね」**と、一旦すべてを受け止めてみましょう。

「でも」「だって」と話を遮ったり、すぐに訂正したりするのをぐっとこらえて、相手が話したいことをすべて話し終えるまで、私たちはただ耳を傾ける。この「受け止めてもらえた」という安心感が、信頼関係の第一歩になります。

(例) × 「昨日のお風呂は〇〇でしたよ」と訂正する ○ 「そう感じられたのですね。お話、続けてください」と促す

ポイント2:「表情」「うなずき」「相づち」で聞く

言葉を発することが難しい利用者様もいらっしゃいます。そんな時こそ、私たちの「聞く姿勢」が重要になります。

  • 優しい表情で相手の目を見る

  • こくりとうなずく

  • **「はい」「ええ」「なるほど」**と短く相づちを打つ

言葉以上に、「あなたの話をしっかり聞いていますよ」というメッセージが伝わります。これは、相手に「もっと話してもいいんだ」という勇気を与える、非常にパワフルな非言語コミュニケーションです。

ポイント3:相手の「感情」を言葉にする

相手が話した事実に対してだけでなく、その裏にある**「感情」**に寄り添うことが、深い共感につながります。

利用者様が「昨日はよく眠れなくて…」と話されたら、 「眠れなかったんですね」と事実を繰り返すだけでなく、 「それは、お辛かったですね」「不安でしたよね」 と、相手の気持ちを代弁する言葉を添えてみましょう。

自分の気持ちを分かってもらえたと感じた時、人はより深く心を開いてくれるようになります。

まとめ:聞く力は、ケアの質を高める力

『人は聞き方が9割』が教えてくれるのは、小手先のテクニックではありません。「相手を主役にする」という意識の転換です。

私たちが「聞き手」に徹することで、利用者様は安心して心の内を話せるようになり、私たちはその方の本当のニーズや不安をより深く理解できるようになります。それは、より質の高いケアの提供に直接つながるはずです。

明日からの業務で、まずは「話を最後まで聞く」ということだけでも、少し意識してみてはいかがでしょうか。その小さな変化が、利用者様との関係をより温かいものにしてくれるかもしれません。

【読本】【健康で文化的な最低限度の生活】

 漫画「健康で文化的な最低限度の生活」は、新人ケースワーカーの 義経えみる が、生活保護の受給者一人ひとりと向き合い、奮闘する姿を描いた物語です。

 ヘルパーの皆さんが日々接している「支援を必要とする人々」の生活や背景を、行政(ケースワーカー)の視点から深く知ることができます。

・主な内容とあらすじ

 安定を求めて公務員になったばかりの主人公・えみる。彼女が配属されたのは、生活保護の担当部署でした。

 えみるは、様々な事情を抱える受給者たち(高齢者、シングルマザー、病気や障害を持つ人など)を担当します。最初は戸惑い、失敗を繰り返しながらも、同僚や先輩に支えられ、受給者の「自立」とは何か、本当にその人のためになる支援とは何かを必死に考え、成長していきます。

 物語は、単に制度の解説に留まらず、受給者一人ひとりの尊厳や、支援する側の葛藤、そして社会が抱える貧困問題のリアルを浮き彫りにしています。


・ヘルパー(福祉関係者)に役立つ3つのポイント

 この漫画は、日々の支援に悩んだり、やりがいを見つめ直したい時に、きっと多くのヒントを与えてくれます。

1. 利用者理解が深まる「リアルな背景」

 ヘルパーとして関わる利用者さんの多くは、何らかの公的支援を受けている場合があります。この漫画を読むと、彼らが生活保護を受けるに至った多様な経緯(病気、失業、家庭環境など)や、制度を利用する上での葛藤やプライドを知ることができます。

利用者さんの言葉の裏にある「本当の気持ち」や、なぜこの人はこういう行動をとるのか、といった背景を想像する手助けとなり、より深いレベルでのコミュニケーションやケアにつながります。

2. 「寄り添う支援」のヒントが見つかる

 主人公のえみるは、マニュアル通りの対応ではなく、一人ひとりの状況に合わせて何が最善かを悩み抜きます。

  • どうすれば本人の「やる気」を引き出せるか?

  • どこまで介入し、どこから見守るべきか?

  • 「助けたい」という気持ちが、おせっかいになっていないか?

 こうした支援者側の葛藤は、ヘルパーの皆さんが日々感じていることと重なる部分も多いはずです。えみるの奮闘する姿から、改めて「その人らしい生活」を支えるためのヒントや勇気をもらえます。

3. 多職種連携の重要性がわかる

 ケースワーカーは、医師や病院、地域の支援団体、そしてヘルパーのような介護・福祉の専門職と常に連携して動きます。

 この漫画では、チームで一人の人間を支える様子が具体的に描かれています。自分の専門分野だけでなく、他の職種がどのような視点で利用者さんを見ているのかを知ることで、「チームケア」における自分の役割を再認識し、より円滑な情報共有や連携のヒントを得ることができます。


 この作品は、社会保障の現場で働くすべての人にとって、日々の業務の意義を再確認し、明日への活力となる学びの多い物語です。

【読本】【健康で文化的な最低限度の生活】

 「何度言っても、同じことを間違えてしまう…」 「どうして、こんな簡単なことができないんだろう?」

日々の支援の現場で、利用者さんに対してこのように感じたことはありませんか?

漫画「ケーキを切れない非行少年たち」は、非行に走る少年たちの背景には、単なる性格や家庭環境の問題だけでなく、**「認知機能の弱さ」**という見過ごされがちな困難が隠されていることを教えてくれます。これは、私たちが支援する高齢者や障がいを持つ方々を理解する上でも、非常に大切な視点を与えてくれます。





この漫画のポイント:「ケーキが切れない」が意味するもの

この漫画の象徴的な場面が、タイトルの通り「丸いケーキを三等分にできない」少年たちの姿です。

これは単に「不器用」なのではなく、

  • 物事を全体的に見て把握する力(見る力)

  • 見えない線をイメージして分割する力(想像する力)

  • 体を思い通りに動かす力(協調運動)

といった、認知機能に課題があることを示しています。彼らは「わざとやらない」のではなく、「やりたくてもできない」のです。

少年たちが抱える困難の具体例

漫画に登場する少年たちは、以下のような様々な困難を抱えています。

  • 人の表情や話の意図が読み取れないため、空気が読めない行動をとってしまう。

  • 物事の段取りを立てるのが苦手で、何から手をつけていいか分からなくなる。

  • 感情のコントロールが苦手で、カッとなりやすい。

  • 文字を読み書きするのが極端に苦手で、簡単な書類が書けない。

  • 自分の行動がどんな結果につながるか想像できないため、安易に犯罪に手を染めてしまう。

これらの困難が、周囲からの誤解や叱責につながり、自己肯定感を失わせ、孤立を深めていく悪循環が描かれています。

ヘルパーさんの仕事にどう活かすか?視点の転換と支援のヒント

この漫画が教えてくれるのは、「困った人」を**「困っている人」**として捉え直す視点です。私たちが日々接する利用者さんも、認知機能の低下などにより、同じような困難を抱えているかもしれません。

  • 支援のヒント1:見てわかるように伝える 口頭での説明が分かりにくい方には、絵や写真、実物を見せながら伝える。「あれ取って」ではなく、指をさして「あのテーブルの上の、青いコップを取ってください」と具体的に伝えます。

  • 支援のヒント2:手順を分解し、短く伝える 一度にたくさんの指示を出すと混乱してしまいます。「着替えましょう」ではなく、「まず、上のボタンを外しましょう」「次に、右腕を抜きましょう」というように、一つの作業を細かく分解して、一つずつ伝えます。

  • 支援のヒント3:一緒にやってみる、手本を見せる 言葉だけでは伝わらないことも、隣で一緒にやって見せることで、スムーズにできることがあります。手順を覚える手助けにもなります。

  • 支援のヒント4:背景にある「困難」を想像する 利用者さんが不安そうな顔をしたり、急に怒り出したりした時、その背景には「言われていることが理解できなくて混乱している」「次に何をすればいいか分からず不安になっている」といった認知的な困難が隠れているかもしれません。その可能性を考えるだけで、私たちの対応も変わってきます。

まとめ

この漫画は、非行少年という切り口ですが、その根底にあるのは「目に見えない困難を抱えた人々を、いかに理解し、支えていくか」という、福祉の現場における普遍的なテーマです。

利用者さんの「できない」ことの裏にある「困っている」背景に思いを馳せ、その方に合ったコミュニケーションや支援の方法を探すきっかけとして、非常に多くの学びを与えてくれる作品です。日々の支援の引き出しを増やすためにも、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょうか。 

【読本】【日々コウジ中】

 

『日々コウジ中』って、どんな漫画?


この作品は、作者の竹内尾準(たけうちおじゅん)先生が、高次脳機能障害のある奥様との結婚生活を愛情たっぷりに描いた、実話に基づくコミックエッセイです。

「障がいのある方との暮らし」と聞くと、少し身構えてしまうかもしれません。ですが、この漫画は「大変さ」や「可哀想」といった物語では全くありません。

描かれているのは、お互いを深く想い合い、時にはクスッと笑える失敗をしながら、毎日を大切に暮らす一組の夫婦の、温かくて愛おしい日常の記録です。

皆さんに読んでほしい「3つの理由」

この漫画は、私たちが日々のケアで大切にしている視点を、改めて思い出させてくれます。

1. 「支援の向こう側」にある、一人の生活者としての姿

私たちは仕事として「支援」を行いますが、支援の時間の前後に、利用者さんの「暮らし」は続いています。この漫画を読むと、ケアの対象としてだけではない、一人の人間としての奥様のチャーミングな個性や、日々の喜び、考え方、そして「妻」としての姿が生き生きと伝わってきます。利用者さん一人ひとりが持つ、豊かな人生の物語に、より深く寄り添うきっかけになります。

2. 「できないこと」より「素敵なところ」。ポジティブな関わり方のヒント

作者である夫は、奥様の苦手な部分を「問題」として捉えるのではなく、彼女が持つ素敵なところ、面白いところをたくさん見つけ、そのすべてを愛おしんでいます。この「強み(ストレングス)に着目する」という視点は、私たちが利用者さんの「できること」や「その人らしさ」を尊重し、自己肯定感を高める支援を行う上で、大きなヒントになります。

3. 「ご家族の気持ち」に、そっと寄り添える

この物語は、障がいのある方を支える「家族(パートナー)」の視点で描かれています。日々、どんなことに喜びを感じ、時にはどんなことで悩み、そしてパートナーとどう向き合っているのか。そのリアルな心の動きを知ることは、私たちがご家族とコミュニケーションを取り、信頼関係を築く上で、きっと大きな助けになるはずです。

まとめ

『日々コウジ中』は、読んだ後に心がじんわりと温かくなり、「人のことを、もっと好きになれる」そんな素敵な作品です。

日々のケアで少し疲れた時、自分の仕事のやりがいを再確認したい時、ぜひ手に取ってみてください。 事務所の本棚に置いてありますので、休憩時間などに、ぜひお気軽に読んでみてくださいね!

【読本】【ちいさいひと】

 

『ちいさいひと』って、どんな漫画?

この物語の舞台は、「児童相談所」。新人職員である主人公が、虐待やネグレクト、貧困など、様々な困難な状況に置かれた子どもたちを救うために、必死に奔走する姿を描いた作品です。

扱っているテーマは重く、胸が痛む場面も少なくありません。しかし、それ以上に、子どもの命と未来を守ろうとする主人公の熱い情熱と、社会が抱える問題の現実に真正面から向き合った、すべての「支援者」にとって必読の物語です。

福祉スタッフの仕事に繋がる「3つの視点」

「私たちの仕事は主に高齢者や障がいのある方の支援だから、児童相談所の話は直接関係ないかも…」と感じる方もいるかもしれません。しかし、この漫画は、私たちの視野を広げ、日々のケアに新たな深みを与えてくれます。

1. 「虐待は特別な事件じゃない」―日常に潜むサインに気づく目

この漫画を読むと、虐待やネグレクトが、決して遠い世界の事件ではなく、社会のすぐ隣にある問題だと痛感させられます。そして、その最初のサインに気づけるのは、地域や家庭を日常的に訪問する私たちのような存在なのかもしれません。利用者さんのご家庭で会うお孫さんの様子、聞こえてくる会話の断片など、日々の業務の中に潜む「あれ?」という違和感を見過ごさないためのアンテナを高くしてくれます。

2. 「なぜ、この家族は困難を抱えたのか」―支援の連鎖を考える

物語に登場する困難を抱えた親たちも、元をたどれば自身が「ちいさいひと」だった頃に適切な支援を受けられなかった、というケースが多く描かれます。貧困や孤立、心の病が世代を超えて連鎖する現実。これは、私たちが今支援している利用者さんが、なぜ現在の状況に至ったのか、その背景にある家族の歴史や物語を想像する手助けになります。ケアの視点が、点から線、そして面へと広がります。

3. 「救いたい」という情熱と葛藤―支援者としての自分を見つめる

「助けたいのに、制度の壁にはね返される」「もっとできることがあるはずなのに、無力感に苛まれる」。そんな主人公の葛藤は、私たちヘルパーが現場で感じるもどかしさや使命感と重なります。この仕事のやりがいと同時に、一人で抱え込まず、チームや多職種で連携することの重要性を改めて教えてくれます。

まとめ

『ちいさいひと』は、決して楽しいだけの漫画ではありません。しかし、地域社会を支える専門職として、私たちが何に目を向け、何を考え、どう行動すべきか、その重い問いを投げかけてくれる、非常に価値のある作品です。

事務所の本棚に置いてあります。 少し心に余裕がある時に、ぜひ一度手に取ってみてください。きっと、あなたの心に深く残る物語になるはずです。

【読本】【子供を殺してくださいという親たち】

 

訪問先で感じる「何か」の正体は? 漫画『子供を殺してくださいという親たち』から学ぶ、支援の現場で大切なこと

皆さん、いつもお疲れ様です。 私たちは日々、利用者様のお宅に訪問し、ケアを提供しています。その中で、ご本人やご家族との会話や、お宅の様子から「何か、言葉にならないサイン」を感じ取ることがあるかもしれません。

今回は、そうした「見えないSOS」について考えるきっかけとなる一冊の漫画をご紹介します。

衝撃的なタイトルの裏にある、家族の悲痛な叫び

その漫画は**『子供を殺してくださいという親たち』**(原作:押川剛、漫画:鈴木マサカズ)です。

少しショッキングなタイトルですが、これは決して過激な内容の漫画ではありません。 「子供を殺してください」とは、

  • 長期化するひきこもり

  • 家庭内暴力

  • 精神的な問題

などを抱える我が子に対し、八方ふさがりとなり「もう自分たちではどうすることもできない。このままでは、親子共々ダメになってしまう」と追い詰められた親たちが発する、悲痛なSOSの言葉です。

この漫画は、そうした親からの依頼を受け、問題を抱える子供(主に成人)を自立支援施設へ移送する「説得・移送のプロ」の実話に基づいています。壮絶な現場の様子を通して、現代社会が抱える家族の孤立や、支援の必要性がリアルに描かれています。

この漫画から、私たちが学べること

この物語は、ひきこもり支援という特殊な現場の話に聞こえるかもしれません。しかし、私たちヘルパーの業務にも通じる、大切な視点が数多く含まれています。

1.「見えない問題」に気づく視点 私たちが訪問するご家庭にも、いわゆる「8050問題」(80代の親が50代のひきこもりの子供の生活を支える問題)や、ケアの対象である高齢者の裏で、そのご家族が深刻な悩みを抱えているケースが潜んでいるかもしれません。

  • 「いつも姿を見せないご家族がいる」

  • 「部屋から物音がするけれど、誰も出てこない」

  • 「利用者様が、ご家族について何か言いたそうにしている」

そうした小さな違和感が、実は深刻な問題のサインである可能性を、この漫画は教えてくれます。

2.一人で抱え込まないことの重要性 漫画の主人公は、決して一人で問題を解決しようとはしません。専門知識を持つスタッフとチームを組み、警察や行政とも連携して、困難なケースに立ち向かいます。

これは、私たちの仕事にも通じることです。訪問先で何か気になることがあった時、「自分だけで何とかしよう」「これは自分の仕事の範囲外だ」と一人で抱え込むのは大変危険です。些細なことでも必ず事業所に報告し、ケアマネージャーや他の専門職と情報を共有することが、利用者様とご家族を守り、ひいてはヘルパー自身の心身を守ることにも繋がります。

3.私たちは「つなぐ」役割を担っている ヘルパーが直接、家庭問題の解決に介入することはできません。しかし、最も生活の場に近い専門職として、問題の兆候を誰よりも早く察知できる立場にいます。

その「気づき」を適切な場所(事業所の責任者やケアマネージャー)に報告し、「つなぐ」こと。それが、孤立している家族を社会的な支援につなげるための、非常に重要で価値のある第一歩となります。

まとめ

『子供を殺してくださいという親たち』は、支援の現場で働く私たちにとって、「自分の仕事の範囲」を少し広げ、より深く利用者様とその背景を理解するためのヒントを与えてくれる作品です。

日々の業務の中で感じる「何か」を見過ごさず、チームで共有し、適切な支援につなげていく。その意識を持つことが、私たちが提供するケアの質をさらに高めることに繋がるはずです。

もし訪問先で不安に感じることや、判断に迷うことがあれば、決して一人で悩まず、いつでも事業所に相談してください。

【動画視聴】【認知症ポジティブおばあちゃん】

 ▶認知症ポジティブおばあちゃんは認知症の女性とその家族の日常を記録したYouTubeチャンネルです。


 このチャンネルでは、認知症の症状によって引き起こされる困難な状況だけでなく、家族の温かいサポートや、おばあちゃんのユーモラスな一面も紹介しています。

 視聴者は、認知症という病気に対する理解を深めるとともに、家族の絆の大切さを感じることができます。

 このチャンネルは、認知症を抱える人々やその家族に、勇気と希望を与えています。


//// おすすめ動画-1つ目 ////

 ▶耳が聞こえなくなった認知症おばあちゃんと愛と笑いの絆/認知症おばあちゃん屁が止まらない/天然ボケにきらり




 この動画では、耳が聞こえづらくなったおばあちゃんとのコミュニケーションの様子や、思わず笑ってしまうような日常のやり取りが紹介されています。

 ヘルパーの方が認知症の方と接する上で、ユーモアを交えながら心を通わせるヒントが得られるかもしれません。


//// おすすめ動画-2つ目 ////

 ▶認知症病院で待てずに激怒〜診察まであと5分でもう限界/病院から帰宅症候群の発動(孫への思い)/認知症相手に生成AI(人工知能)の進化がすごい

 


 認知症のおばあさんが病院の待合室で診察を待つ間の様子を撮影したものです。

 この動画は、AI技術を活用することで、認知症の人の記憶をサポートし、コミュニケーションを豊かにする可能性を示唆しています。

 ヘルパーの方にとっては、認知症の方とのコミュニケーションのヒントや、テクノロジー活用の参考になるかもしれません。



【動画視聴】【現代のもののけ姫Maco】

 ▶「現代のもののけ姫Maco」は、下半身麻痺のMacoさんが運営するYouTubeチャンネルです。



ご自身の障害や、それに伴う生活、恋愛、性といった非常にパーソナルなテーマについて、ありのままに語られています。

その率直な発信は、朝日新聞やYouTube公式からも取り上げられるなど、多方面から注目を集めています。

障害と共に生きる一人の女性のリアルな視点を通して、視聴者に多くの気づきと考えるきっかけを与えています。


//// おすすめ動画-1つ目 ////

▶「【車椅子女子】おすすめパンツ!下半身麻痺でも履きやすいパンツ・下着を教えるよー!」



 この動画は、下半身麻痺で車椅子を利用しているMacoさんが、ご自身の経験から**「履きやすさ」「ケアのしやすさ」**という視点で、おすすめの下着を3種類紹介する内容です。


【紹介されている下着の種類】

・紐パン(ひもパン): [01:59]

 メリット: 足を通さずにオムツのように装着でき、自己導尿やパッド交換がしやすい。

 デメリット: 結び目が肌に当たって痛くなることがある。


・サイドホック付きパンツ: [04:55]

 メリット: 横がホックで開閉でき、結び目がないため肌に優しい。

 デメリット: 海外製品が多く、股の部分が細いデザインが多い。


・マタニティショーツ(産褥ショーツ): [07:50]

 メリット: 股の部分がマジックテープで開くため、ズボンを脱がずにパッド交換や導尿が可能。介助もしやすい。

 デメリット: 座った状態で股を開くと、便座に触れる可能性があり衛生面に注意が必要。


動画全体を通して、これらの下着を活用することで、外出先などでも服をすべて脱がずにケアができる利便性を強調しています。当事者ならではの具体的な工夫や注意点が解説されており、車椅子を利用されている方や、そのご家族、支援者にとって非常に実践的で役立つ情報となっています。

【読本】【マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術】

『マンガでわかる!トヨタ式仕事カイゼン術』  は、「『ただの動き(作業)』を、『価値ある働き(成果)』に変えるための入門書」です。 トヨタ式では以下のように区別します。  ・動き: 探し物や移動など、付加価値を生まない行動(=ムダ)  ・働き: 実際にモノを作ったり、サービスの価...